サステナブルやエシカル、SDGsやエコ、フェアトレードの違いは?それぞれの意味や関係性を簡単にまとめました
最近サステナブルという言葉をよく聞くようになりましたが、それってどんな意味なんでしょうか?また、SDGsやエシカル、エコやフェアトレード、ソーシャルグッドなんて言葉とは違うのでしょうか?今回はそんな”社会に優しい”コトやモノを表すときに言葉の意味と関係をまとめてみました。
目次
それぞれの言葉の意味を簡単に確認
まずはこちらの図をご覧ください。それぞれの言葉は使う人や文脈によってその言葉の定義が変わってくることがありますが、ここではワールドブリッジクラブが定義している言葉の意味を基に、それぞれの言葉の関係を図にまとめました。

まずはそれぞれの言葉の意味について簡単に説明します。
・サステナブル
サステナブルとは”持続可能な”という意味で、環境負荷に優しい方法で製品をつくりましょう、という意味です。ですが最近では次に説明するSDGsとほぼ同じ意味で使われることが多くなっています。
・SDGs
SDGsとは国際連合が提唱する”持続可能な開発目標” のことで、2030年までに達成することを目標とした具体的な行動指針のことです。最近ではこの中の持続可能な=サステナブルが、SDGsとほぼ同じ意味で使われることが多くなっています。

・エシカル
エシカルとは”倫理的な”という意味で、例えばエシカル商品とは環境や人に配慮して作られた商品ということで、エシカル消費とはそのように環境や人に配慮して作られた商品を選ぶということです。
・エコ
エコとは、エコロジカルを短縮した言葉で、環境に配慮するということです。
・フェアトレード
フェアトレードとは、『生産者が生活に困らないように、十分なお金を払いましょう』ということです。
・ソーシャルグッド
ソーシャルグッドは、”社会に良いこと”といったニュアンスなので、エシカルとほぼ同じ意味だと考えていいと思います。
それぞれの言葉の関係性
ここで改めてそれぞれの関係性について考えてみますが、ほぼ同じ意味のサステナブルとSDGs、エシカルとソーシャルグッドをそれぞれまとめて、ここからはサステナブル、エシカル、フェアトレード、エコの4つで考えます。
まずそれぞれのカバーする範囲の大きさ(円の大きさ)ですが、
サステナブル>エシカル>フェアトレード、エコ

となります。サステナブルの中にエシカルがあり、その中にフェアトレード、エコがあります。
フェアトレードやエコは、サステナブル、エシカルの中の一部であると言えます。
またサステナブルとエシカルをみると、エシカルの大部分がサステナブルに入っていますが、一部がサステナブルの外にあります。これについては次のことが言えます。
サステナブルとエシカルの関係性
エシカルではあるけど、サステナブルとは言われないもの
これには例えば、畜産物の扱いがあると思われます。
エシカルで言えば、畜産物(牛や鶏、豚など)の飼育環境について、もっと配慮するように求められる場合があります。(牛を狭いスペースに閉じ込めてストレスを与える環境で育てるのではなく、十分なスペースを与えるなど、できるだけストレスを与えないように育てることなど。)
しかしサステナブルでは畜産物の飼育環境についての言及はありません。(生物多様性については言及しています。)
サステナブルではあるけど、エシカルとは言われないもの
SDGsの17の目標の中に『すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する』というものがあります。政府が各種制度を整備してこの目標を達成しようとしたとき、それはサステナブルではあるけど、エシカルとは言われないと思われます。その理由は、エシカルは経済活動の文脈の中で使われることが多いのに対し、サステナブルは経済活動も含めた社会活動全般を通して行われることだからです。
また、サステナブルはあくまで人の社会のことについてなのに対し、エシカルはそれ以外のことにも言及することがあります。
このような違いから、エシカルはその大部分がサステナブルの中に入っているけど、一部はサステナブルの外にあると考えることができます。
まとめ
以上、サステナブル、エシカル、SDGs、エコ、フェアトレード、ソーシャルグッドについてその関係性をまとめてみました。似たような文脈で使われることも多いこれらの言葉ですが、少しでも皆さんの理解の手助けになれば幸いです。
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