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フェアトレードを簡単に説明!!誰でもできる社会貢献の形


私たちのサイトでも時々触れているフェアトレードという言葉なんですが、言葉は知っているけど意味は分からないとか、はたまた聞いたこともないという人、まだまだたくさんいます。そこで今回はフェアトレードがよく分かるように簡単に説明します。


目次


 

ずばり、フェアトレードとは簡単に言うと


生産者が生活に困らないように十分なお金を払いましょう


ということです。


このことについて、もう少し詳しく見てみましょう。

 

フェアトレードの意味

フェアトレードというのは、英語でfair trade、日本語に訳すと公正取引という意味で、《主に発展途上国から原料や製品を適正な値段で継続的に購入し、立場の弱い生産者の待遇改善と自立を目指す運動》のことを指します。

この適正な値段というのは、原料などを買う先進国の企業などと比べ、交渉力に劣る生産者が不当に安い値段で販売せざるを得ない事に対し、生産者にきちんとお金を払いましょう、という事です。

公正な取引という表現だけで考えると、お互いに自由な意思(脅迫等が無い状態)で取引した場合は公正な取引と考えることもできます。そのため、誤解を防ぐために『適正な報酬での取引』という代替表現もあります。

これだとまだわかりづらいので、もう少し嚙み砕いてフェアトレードについて考えてみます。

 

フェアトレードをもっと簡単に説明!!

まずは公正な取引と適正な報酬での取引について。

ある貧困地域に住む家族がコーヒー豆を作っているとします。丁寧に作られたそのコーヒー豆はおいしいと評判です。この家族はいつも同じ仲買人にコーヒー豆を150円/㎏の値段で買ってもらっています。

本当はこの家族はコーヒー豆を300円/㎏の値段で買ってほしいと思っています。なぜなら、なんとか子供を学校に行かせて家族を養うためには、300円/㎏でコーヒー豆を売る必要があるからです。

しかし仲買人はコーヒー豆を150円/㎏の値段でしか買ってくれません。仲買人が『このコーヒー豆の適正な価格は150円/㎏だ』と言うからです。

他に販売ルートを持たない、市場の情報を得ることができない家族は、仲買人の言われるままの値段でコーヒー豆を売るしかありません。なぜなら、望む値段とは違っても、生活のためにはお金が必要だからです。150円/㎏の値段では子供を学校に通わせられず、子供も働かなくてはいけないかもしれません。それでも家族は何とか生きていけます。

こうして家族は貧困を抜け出す手段を見つけられないまま過ごすことになります。


さて、公正な取引と適正な報酬についてです。

ます公正な取引についてですが、この家族と仲買人は一見、自由意思に基づく公正な取引をしているように見えます。仲買人は家族を脅していないし、家族は値段に納得できなければ販売しなければいいわけです。しかしこれは本当に公正な取引と言えるのでしょうか?

ポイントは、仲買人の方が情報を多く持っているということと、家族には他に選択肢が無い、ということです。

まず仲買人の方が情報を多く持っているということですが、もしこの仲買人が、この品質のコーヒー豆が通常200円/㎏の値段で取引されていると知っているとしたら?そして家族はそのことを知らないとしたら?

そして家族には他に選択肢が無いという問題ですが、もし家族にこの仲買人以外にも取引先があったとしたら?値段を比べてより良い方を選べます。また生活に少し余裕があったら?取引先が一つの仲買人だけだったとしても、もう少し交渉して高い値段で販売することもできるかもしれません。

この、仲買人に言われるがままにするしかなかった取引の事を、果たして公正な取引と言えるでしょうか?


もう一つ、適正な報酬についてです。

この家族がなんとか子供を学校に行かせて家族みんなを養うためには、300円/㎏の値段でコーヒー豆を販売する必要があります。

しかし先ほど見たように、この家族は150円/㎏の値段でしかコーヒー豆を販売することができません。それだけの収入では、毎日の生活で精いっぱいで、子供を学校に通わせることもできず、貯蓄もできず、貧困の罠にとらわれたままになってしまいます。


そこでフェアトレードでは、家族がしっかりと暮らしていけるだけの値段、300円/㎏は最低でも保障します。

商売をするというのは、本来は家族を養うために生活費を稼ぐためにするものですよね?つまりフェアトレード、適正な報酬での取引というのはきちんと生活を維持できる値段で取引をする、ということになります。

フェアトレードについてなんとなくでもわかったでしょうか?

 

フェアトレードの広義

フェアトレードは《主に発展途上国から原料や製品を適正な値段で継続的に購入し、立場の弱い生産者の待遇改善と自立を目指す運動》の事を言います。

狭義の意味では先ほど見た通り、生産者と購入者が公正に取引できるようにする、生産者に十分なお金を払う、ということです。


フェアトレードを広義の意味で見てみると、生産者に技術支援をし、地域の産業を発展させ、そして発展途上国発の産業を発展させるという風に広がっていきます。


このような商品も含めてフェアトレード商品と言われています。

 

フェアトレード商品

フェアトレード商品には様々なものがありますが、有名な物はコーヒー、そしてチョコレートの原料に使われるカカオがあります。

またその他にもバナナ等の農産物や、手工芸品なんかもあります。


ワールドブリッジクラブが扱うフェアトレード商品にはこんなのもあります。


 

国際フェアトレード認証

このようなマークを見たことあるでしょうか?

これは国際フェアトレード認証ラベルと呼ばれるもので、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られている事を証明するラベルです。

様々な基準があるんですが、この認証を受けた製品は生産者の生活向上のためにフェアトレードの条件で取引された、ということを示しています。

一つ一つの製品について、私たち消費者はその背景を知ることはなかなか難しいです。しかしこの認証ラベルがあれば、私たちはその製品がフェアトレードの製品であることがすぐに分かり、それを選ぶことによって生産者の支援ができるということです。

 

認証を受けていない製品はフェアトレードの製品ではないの?

フェアトレードによって取引されているすべての製品が、フェアトレード認証を受けているわけではありません。それは認証にも一定の基準、手続きなどが必要という事もあり、主な対象になる零細の生産者にとってハードルが高いという事情もあります。

私たちワールドブリッジクラブが扱っている製品もフェアトレードの認証を受けているわけではありません。しかしその目的の一つは生産者の待遇改善でもあるため、フェアトレードで生産者と関わっています。

 

フェアトレードの問題点

フェアトレードの問題点の一つに、製品の価格が高くなりがちということがあります。適正な価格で取引するために、それ以外の類似商品と比べてどうしても値段が高くなってしまいがちです。

また、生産者の自立を最優先するあまり、製品が私たちが受け入れられる一定の基準に達していないものもあります。

 

日本でのフェアトレードの広がり

近年日本でもフェアトレード等の社会運動が広がりを見せていますが、その中の一つにフェアトレードタウンという、街全体でフェアトレードを応援していく運動があります。

2011年6月、熊本市がアジア初のフェアトレードタウンとして認定され、次いで2015年9月に名古屋市がフェアトレードタウンの認定を受けました。

フェアトレードタウンではそこに住む住人や行政が一体となり、フェアトレード製品の購入、普及のための活動などを行い、フェアトレードを推進しています。

 

フェアトレードと私たちの生活

フェアトレードという言葉を見ると、それがとても特別なことで私たちの生活にあまり関係のないところで行われているように感じられるかもしれません。

しかし私たちが様々な製品を安い値段で簡単に手に入れることができるのは、その分生産者から安く購入しているということであり、その生産者を犠牲にすることで成り立っている部分もあるかと思います。

またこの問題は先進国と途上国の間だけで起こっている問題ではなく、私たちの日常で起こっている問題でもあります。

例えば、飲食店では今ではとても安い値段で飲み食いすることができますが、その結果飲食関係で働く人は長時間、低賃金で働くことが当たり前になっています。

それには様々な原因があると思いますが、私たちの生活が世界とどのように関わっているか考えてみるのもいいかもしれませんね。

ワールドブリッジクラブがどんなことをしているのか詳しく知りたい方はこちら↓をご覧ください

ワールドブリッジクラブ-ビジネスを通じ生きる力を育てる-

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