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「蓮」と生け花|蓮を生けて季節を感じる

蓮は仏教との関りがあり、神秘的な魅力を持っていますが、一方でもっと身近で私たちを楽しませてくれるものでもあります。

今回は四季を感じる文化、生け花と蓮についての話です。


目次

 

蓮は夏の植物


水辺に生息する蓮は水生植物といい、夏を象徴する植物です。

蓮は夏になると姿を現し、日本庭園の池などのキラキラと輝く水面に、大きな緑の丸い葉やピンク色の美しい見事な大輪の花を咲かせ、私たちの心を癒してくれます。

蓮は夏の季語としてもたびたび用いられ、古くから夏の訪れを知らせてくれる植物として日本人に親しまれてきました。


 

四季を表現する生け花


私たちの暮らす日本には素晴らしい四季があり、春夏秋冬それぞれの気候に合わせて様々な植物が姿を見せてくれます。

新しい季節の訪れを知らせてくれるような可愛らしい春の花、溶けそうなほど暑い夏にも元気いっぱいに咲く花や、真っ赤に染まる秋の紅葉、厳しい冬の寒さの中でも力強く咲く花など、これほどまでにハッキリとした四季の中で植物の姿形が様変わりするのは、世界中を見ても珍しく、日本が世界に誇れる素晴らしいものです。

生け花は、そんな日本の美しい四季の風情を表現するものであり、四季のある国に生まれ自然を慈しむ感性をもつ日本人ならではの文化です。


 

蓮を生けて夏を感じる


生け花は、季節感を大切にする文化です。

その時々の一番の旬の花を、自宅やお店、公共の場などに生けることで、大自然のもつ美しさ、強さや儚さなどを、暮らしの中で身近に感じることができます。

生け花は、色鮮やかな花だけでなく、葉や枝もその季節ならではの花材として使用します。

葉だけで生けることもあれば、枝だけで生けることもしばしば。

夏の花である蓮ももちろん、生け花として屋内の様々な場面で生けることができます。


 

蓮の生け方


生け花には数多くの流派があります。

各流派によっては生け方に決まりがある場合もありますが、ご自宅で生けるならば難しく考える必要はないでしょう。

水生植物である蓮は、「水揚げ」という生ける前の下準備がとても大切になってきます。

水生植物は通常の土に生えている植物に比べて鮮度を保つために多くの水を必要とするため、生け花として屋内に飾る場合は注射器のような専用の霧吹き等を使用して茎の切り口から茎の中に水を直接注入します。

水をたっぷり吸わせることで、水面に顔を出す蓮の生き生きとした様子を再現することができます。

少し大きめの水盤と剣山を用意したならば、思い思いに生けていきましょう。

コツは、水面に咲く蓮をイメージすることです。


 

まとめ


いかがでしたか。


美しい大自然を切り取ったような生け花を鑑賞すれば、心がスッと解放され、癒しの時間が訪れることでしょう。



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